『農村や農業の問題。おいしいワインを飲みながらグッドな音楽と共にこれからみんなと話しあえばイイ。時代のシンボルとして。アンチのシンボルとして。無名の二人が作ったワイナリー』はどうでしょう?

仁城さん

今回の仁城さんのエントリーは大いにボクを悩ませてくれましたね。もうボクのキャパじゃ無理かも。(笑)いやいや。ボクどころかこの世のキャパじゃ無理かもよ。大変な領域に足を踏み入れてしまった。素人なのに、大変な角度で見ちゃった。いつもの癖で少し斜めから見ちゃったら、実は結構酷い事になっていた。そんな気がしています。取り返しがつかないって?そんな事はありません。(笑)

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夏休みの宿題は「ぶどう畑の死を認識する」!?

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山中史郎くん

ようやく大量の雑草を刈り倒すことができました。

梅雨を経て、むんむんと息苦しい気候に雑草は爆発的に茂りましたね。
梅雨の前に一度刈ったのだけど、再び背丈ほどにも伸び、
刈らなければまだまだ伸び続けそうな勢いでした。

また、ぶどうの様子も変です。元気がない。

史郎くんが言うように、
単に地域のぶどう畑を、その管理方法を含めて、そのまま受け継ぐというより、
ぼくらの表現活動の根本にかかわるような、
何かしら自覚すべき風土のありように接触した気がします。

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魅せる農業。脱・緑色のファクトリー。そしてヨーロッパでは雑草が生えません。

仁城さん
朝は5:30から3時間弱。日中の日差しが強くなると、Macに向かって企画書を作ったり。取材に行ったり。日差しが弱くなりはじめたら、またしばらくぶどう畑で農作業。そんなこんな5日間、毎日ぶどう畑に入った訳だけれど。

いや。本当。雑草ってすごいよね。野蛮だよね。パワフルだよね。草刈機って頼もしいよね。ちょっと油断すると荒れ放題。羊とか、やぎとかの草食動物をぶどう畑に放し飼いにしたら、むしゃむしゃ雑草食べてくれる訳?こんなにボーボーにならない訳?

今回5日間連続でふどう畑に入った事での気づき。僕たちが手に入れたこの1アールのぶどう畑が、今僕たちがやろうとしている方向と一致していない事。この畑ってさ。完全に人間が手中に収めてコントロールしようとしている畑だよね。

ズバリ。エントリーのタイトルどおり、この畑は『緑のファクトリー』でしかないと。それ以上もそれ以下もないと。生産至上主義の畑なんですと。誰も訪れる事のない閉ざされた緑色した盲目ファクトリー。

僕たちは、行政を巻き込んで、地域を巻き込んで、ワイナリーを作ろうとしている訳で、決して『緑のファクトリー』として地域を復活&活性化させたい訳ではない。自分達のぶどう畑に、いろんな人に訪れて欲しいと思っています。

『見せる 魅せる ワイン畑。』

僕が大阪に戻る当日。Googleで『bordeaux vineyard』って検索したみたけど。検索結果の画像に嫉妬しましたね。フランスボルドーのワイナリーも『緑のファクトリー』だとは思うんだけれど、それだけではない。ワイナリーは文化だから。ファクトリーじゃないから。人が来ても、飽きない、恥ずかしくないぶどう畑を目指していいるんじゃないかな。いつかはボルドー迄視察に行きたいな。

311以降、地域やまちづくりのあり方に世の中がフォーカスしている感があるけれど、もう昔の様なぶどうだけを作るっていうのはダメ。文化を作る。人が営む風景から地域を作る観点がないとマズいよね。ねっ?JAさん。いつまでもモノを作ってるだけではダメなんですって。

いずれにしても人に魅せるワイン畑。これキーワードです。

追伸)『ヨーロッパには雑草が生えない』昔なんかの機会に聞いたことがあって、今回の仁城さんのエントリーでちょっと気になって確認してみだんだけれど。『風土―人間学的考察  和辻哲郎』この本の中に、ヨーロッパの雑草について書かれています。面白そうでうでしょ。早速amazonで購入しました。戦前の本です。日本はモンスーン気候だから、絶えず自然・湿度と隣合わせに生活していかないといけない。かたやヨーロッパの気候は牧場型で、イギリスのガーデニング文化しかり、ボルドーのワイナリーしかり。人間が自然を手中に収めることができる。それは自然が穏やかだから。

さて僕たちのワイナリー。それを踏まえた上でやるのも悪くないと思っています。いかがですか?